2019年04月06日

三十四日目 辺川から野根へ

朝は7:20発。
いつもと比べると遅めの出発だが、
下り電車の始発が7:30でないと無いのだから仕方ない。

日和佐から二駅分進み、昨日の辺川駅から再スタートする。
今日は移動オンリー日だ。
なんとかして野根まで行きたい。

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牟岐の町を過ぎた頃、ようやく海沿いになってくる。

ああ、なんか見慣れた海だわぁ。
こんな海岸線は良く見たよ、はじめの頃。


まだ室戸の東側だから、ぼちぼち海水浴場がある。
これが高知の中に入ってくると、
海水浴場なんて数えるくらいに減る。

県外の人にはイメージしづらいかもしれないが、
高知県は海に面しているといっても、
荒海に相対しているところがほとんどなので、
のどかに海水浴やサーフィンができる浜辺などは
その海岸面積に比べて少ないのだ。



浅川のあたりで、蛇王運動公園というところの横を通り過ぎる。
じゃおう、ではなく、ざおう、と読むらしいが。
なかなか良い名前じゃないの。

ドラゴンボール、幽白、スラダンで育った世代にはストライクだ。
後ろに炎殺黒龍波(cv檜山修之)とつけたくなる。
あ、あっちは蛇王じゃなくて邪王だった。

海陽町に入ると、地名の一部が「海南」のところがある。
海南大付属といえば牧と神だな。
思い出した思い出した。



とかなんとか、昔のジャンプの思い出に浸りながら
テクテク歩いていく。
こうでもしないと、暑さにやられるのだ。

ここ数日、なんとも暑くなってきた。
真夏のそれとまでは行かないが、
こちとら着物は襦袢も含めると4枚着ている計算になる。
衣だって夏用の風通しの良いものではない。

汗をジワジワかいていく。
額の汗止めの手ぬぐいもよく交換していかねばならない。


海陽町の海部を過ぎ、那佐に入った。
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綺麗な入江の海だ。

車で通っている人らの目線からは、
この綺麗さは実感できないのだろうと思うと、
歩いていてよかったと感じる瞬間だ。

実際、自分もこの道は車で通り過ぎたことはあるけれど、
こんなに綺麗な海が広がっているとは知らなかった。


ちょうど12時になった頃、
「めしや」という直球な名前のご飯屋さんを見つけて入る。
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客は俺ひとり。
海辺を眺めながらお昼にした。


贅沢な時間だとしみじみ思う。
あと少しで仕事の日々に戻らねばならない。

嫌か?と自問自答する。

いや、自分のやるべきことをやるだけなのだ。
求められていることは有難いことなのだ。
この経験を、この歩き遍路の面白さを、
この贅沢な時間の使い方の醍醐味を、
多くの人に知ってもらいたい。
もっと、
歩き遍路って素晴らしいのだと、
広く発信していきたい。

それが、この旅に出してくれた、
住職含め、お寺の方々への恩返しになる。

そうひとり考えていた。



今晩の宿の宍喰を過ぎ、
甲浦を過ぎ、東洋町に入る。
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県境の看板は見落としてしまった。

ともあれ、高知県に帰ってきた。


野根まで頑張って歩ききったのが3:15。
そこからバスと電車を使いながら、宍喰に戻る。
野根に良い宿があればよかったのだが、
まあ、、、野根だし。
野根まんじゅう。野根まんじゅう。


明日は野根スタートから室戸岬まで行く。


甲浦の駅ホームにて。
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旅情を誘う風景だ。
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ちょうど「お花見列車」のイベント期間だったようで、車内に電飾がつけられていた。
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トンネルばかりだし、これはこれで綺麗である。



また明日。
posted by 健真 at 21:36| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月05日

三十三日目 阿南から辺川へ

6:50出発。
もはや慣れすぎて、
「朝から5時間歩き続けて20キロ先の寺へ
   そのあと歩けるだけ歩いて先の駅へ」
とか、
「おっ。じゃあ寺には昼前には着けるかな。楽やん」
としか思わなくなった。

23番薬王寺を打てば、あとは土佐の札所だけである。

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道路も山の間をぬける車道ばかりだったが、
今までずっとこの道を歩いてきた幾多の先人たちのおかげで、
車向けの注意喚起看板はこの通り

歩道のない道もいくつかあったが、
避けてくれるのは皆さん慣れているからである。

ありがたいことだ。



問題なく薬王寺さんに昼に到着。
納経所はお坊さんだらけであったが、
とくに知り合いというわけでもないので
そそくさと退出。


さ!
室戸だ室戸。
ここから先は、足摺と並ぶ行きづらさを誇る室戸。
だいたい分かる室戸。
車でなら何度も来たことある室戸。
延々と同じような風景が続く苦行が待つ室戸。
遍路初心者の本当の壁は、山登りではなく、ひたすら歩き続けなければならない室戸であるという噂の室戸。

‥‥‥。
こんなこと書くと室戸出身のMさんに悪いな。

室戸名物!
海洋深層水!
日の出!
台風中継!

よし。


今日は日和佐の町に宿をとり、
二駅ほど進んだ辺川という駅まで歩いて、
4時半の電車に乗って戻る。
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明日はまたこの駅からスタート。
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阿波弁ばりばりの投票喚起ポスターだ。
「あるでないで」は、
「あるじゃないの」の意である。



お宿では、昨日おにぎりをくれた(押付けられた)
ニュージーランドの妙齢Ladysが同宿であった。

片方の方は少しだけだが日本語が話せる。

「オ遍路ドウデスカ?」
「しんどいけど、楽しいです」
「何ガ楽シイデスカ?」
「うーん。。。
   人との出会いですかね。」

自分で言っておいて不思議だが、
確かにそうだ。
俺はよく一人旅をするのだが、
その時よりも、ずっと他人と関わる機会が多い。
忘れられない出会いもある。(二十日目の記事参照)


あと何日かしかないが、
また色々な人との出会いがあればいい。



また明日。
posted by 健真 at 22:01| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月04日

三十二日目 勝浦から阿南へ

7:00発の送迎の車に揺られ、
昨日たどり着いた道の駅まで送ってもらう。

今日の予定は、鶴林寺、太龍寺、平等寺さんまで。

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鶴林寺さんへの山道で、少し見渡せた麓。

もはや一ヶ月以上、こんな感じで歩いていると、
一時間二時間はあっという間に過ぎる。
山道歩き続けて、気づいたら10時だった、とか
ザラにあるからなぁ。
鶴林寺さんの道はそこまででもなかったけど‥‥

7:30から登り始めて、9時前には到着。

お勤めを済ませて、納経をして、
お寺を出たのが9:20頃かな?


せっかく登った鶴林寺さんの山も、
降りるときは早い。
あっという間に麓まで到達する。


今日も天気は順調だ。
太田の爺さんとよく一緒になる。
登り道はしんどいらしいが、
下り道と平坦な道は早い。
元々登山が趣味だと言っていたな。



降りきった休憩所で休んでから出発。
また山登りかぁ、と若干だれる。

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太龍寺へ続く、水井橋にて。
小さく写っているのが太田さんだ。

この橋の向こう側から山道が始まる。



太龍寺の道も、道自体はしんどくはない。
しんどくはないんだが、、、

いや、、、しんどい(本音)

朝から山登ってきて、すぐ降りて、
また別の山を一から登り始めるという、
このしんどさ。
というか、めんど(略)


山道の長さや、傾斜角は普通かややきつめくらいだけれども、
体力が削られていく感がある。



えっちらおっちら登り続け、お昼前に太龍寺さん着。

まあ、知ってたけど、大きな寺だなぁ。

何年か前に来たっけな。
住職の本に使う写真を撮りに、
山のところで座って禅定に入っているお大師さんの像を、写真に収めに来た。

あの時はロープウェイだったけど、
よく無事で済んだもんだ。
お像の写真のために岩をよじ登ってたからな。


お参りが済んで、お昼にする。
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納経所前のベンチのあたりは桜が満開だ。
いい風景である。


山登り時の必需品、
コンビニで調達したビーフジャーキーを齧りつつ、
さらにカロリーメイト的なものを開けようかな、
としていると、ふいに声をかけられる。

「Hi」

数日前に知り合った、
ニュージーランドからのおばあちゃん外国人歩き遍路の二人組だ。

「ドウゾ」
おにぎりを渡される。

お接待か?

有り難く受け取ったが、
その直後、

「コレモ」

おにぎりがもう一つ。
これでおにぎりが二つ。

‥‥‥。

これあれちゃう?
お接待というより、
「食べきれないから若手にあげちゃう」
ってやつちゃう?
だって、おにぎりのパック、2つ入りくらいの大きさだけど、
一個は食べてあるもの。

「ドウゾ」

さらに柏餅も1×2で、2つ来た。

おっふ。
さすがにおにぎり2つと柏餅2つは、お腹いっぱいになるぜ。

ええわ。
カロリーメイトは後日に回せばいい話だし。


そんなこんながありつつ、山を降り、
平等寺さんへ至る大根峠もサクッと越えて、
お寺さん着が3時頃。



窪さんのところのこともあるしな。
少しご挨拶した方がいいだろうか、、、
まあ、まずはしっかりお参りしてから、、、

と思い、(時間にだいぶ余裕があったので)
本堂にて三礼から始める、勤行フルコースを
朗々と唱えていた。

理趣経に入って、すこし経った頃。


ザワザワ‥ガタガタ‥


うわ。なんか大勢入って来た。
スーツ姿の、若手社員さんらばっかり、か?


どうやら、横で聞くかぎり、
新入社員の社員研修の一環で、
お寺にお参りして法話を聞く日であったようだ。


丁度団体さんも2つほどカチ合ってしまっていたので、
特に何をご挨拶するでもなく退出。
しょうがないね。



今日のお宿は、門前の民宿さん。
二十畳の部屋に一人は広すぎる。
まあ、家族用のところを解放してくれたんだろうけど。
京都から区切り打ちで来たという男性のお遍路さんが面白い方である。
電車やバスを使った、翌日歩き直しのテクニックをお伝えした。



また明日。
posted by 健真 at 19:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする